Apple製マシンの簡単な紹介:
Apple社は、ノートパソコン、デスクトップ、ワークステーション、タブレット、サーバー、携帯電話、時計など、さまざまな種類のマシンを製造しています。これらのマシンは異なる種類のプロセッサーを使用しているため、必要なデータ消去ソリューションも異なります(PowerPCまたはIntel x86プロセッサーを搭載したノートパソコン/デスクトップ/ワークステーション、ARMベースのプロセッサーを搭載した携帯電話/タブレットなど)。
- Blancco 5およびBlancco Drive Eraserはx86プロセッサー、いわゆるIntelベースのプロセッサーに基づいたアップルマシンをサポートします。これには2006年以降に製造されたAppleのノートパソコン/デスクトップ/ワークステーションがほぼ含まれています。
- その他のAppleのデバイスは別のBlancco製品で対応可能です(たとえば、Blancco Mobile Device EraserはApple iPhoneおよびiPadの消去に最適です)。
Intelベースのマシンに注目すると、マシンはファミリー(MacBook、MacBook Air、MacBook Pro、iMacなど)と「モデル」によって識別されます。
- 豊富なモデル:
- Apple社は毎年複数のモデルをリリースしており、その年によっては最大44モデルがリリースされる場合があります(すべてのファミリーの組み合わせ)。特定のファミリーについては、1年に最大14のモデルをリリースすることがあります。
- これらのモデルにはさまざまな種類があり、特にプロセッサー、ビデオカード、ストレージ、RAMの容量はモデルによって異なります。例として、リリースが9か月異なる類似したモデルで比較してみます。
- さらに、Appleはマシンのハードウェアのコンポーネントをカスタマイズします。たとえば、Appleブランドのデータストレージドライブのファームウェアは、市販品の類似したデータストレージドライブとは異なる可能性があり、Appleブランドのデータストレージドライブでは、上記の例のようにすべての標準のファームウェアコマンドを実装していない場合があります( 別の例については、記事の後半に記載)。
- このことが、特定のApple「モデル」のサポートの予測をかなり難しくしています。 したがって、Appleのマシンを正しく特定することが重要です。
- Appleモデルを特定する方法:
- ファミリーは、通常マシンの前面/背面に記載され簡単に確認できますが、「モデル」にはマシンのモデル番号(例:A1286)、機種ID(例:MacBookPro5,1)、発売日(例:2008年後半)、プロセッサーのタイプと速度(例:「Core2Duo」2.53)、画面サイズ(15インチ)、および/または電磁両立性(例:EMC2255)などの非常に幅広いカテゴリがあります。
- モデル番号(A1286など)は、Appleマシンを識別する方法としてよく使用されます。この番号は通常、マシンの背面で確認できるためです。ただし、この番号は特定のモデルを識別するには不十分です。たとえば、「モデル」A1286 は、2008年10月から2012年6月の間に製造された22の異なるMacBook Proマシンに共通しており、同様のフォームファクターを持っています。
- 機種ID(MacBookPro5,1など)は、通常、同じ年の同じファミリーに属するマシンに共通であるため、モデル番号よりも正確です。ただし、この番号はマシンの筐体ではなく、Appleオペレーティングシステムで表示されます。
- Appleモデル(およびその技術仕様とハードウェアコンポーネント)を明確に識別する最良の方法は、シリアル番号を使用することです。この番号は11または12文字の長さ(W88401231AX、C02CG123DC79など)で、マシンの背面に記載されています。
- Appleマシンの消去に問題がある場合は、Blanccoのサポート部門に連絡し、マシンのファミリーとシリアル番号の両方を提供してください。
- ウェブページ http://www.everymac.com は、Appleマシンに関する優れた情報源です。シリアル番号で検索できる便利なMac Lookupエンジンも提供されています。
マシンの起動に関する一般的な注意事項:
Blancco Drive Eraser はMacのノートパソコンとワークステーションで起動できます。しかし、処理が成功するかはMacのモデルによって異なり、またいくつかの追加手順が必要な場合があります。
- Mac EFIファームウェアは、PXEからネイティブに起動できません(つまり、ネットワークからの起動はできません)。
- 起動用USBメモリを使用して Blancco Drive Eraser をMacで起動できます(詳細については、UEFIを搭載したマシンでの起動に関するFAQ記事を参照してください)。
- 一部のMacでは、USBメモリから起動できず、CDに書き込まれたBlancco Drive EraserのISOイメージから起動できる場合があります。
- USB起動が正常に動作せず、CD起動に使用できる光学ドライブがない場合は、外付けのUSB接続可能な光学ドライブをシステムに接続して、そのドライブから起動してみます。
- Blancco Drive Eraserを起動する前に、消去処理に不要な外付けの周辺機器、特に接続されているThunderboltインターフェース/アダプターを、すべて取り外してください(Blancco Drive Eraserのフリーズロックの解除処理に適切に反応せず、最終的に消去の失敗を引き起こす可能性があります)。
特定のAppleモデルの対処方法:
一部のAppleマシンには、「Purgeレベル」消去(たとえば、消去規格「NIST 800-88 Purge」または「Blancco SSD Erasure」を使用する場合に必要)を実行するために必要なファームウェアベースの消去コマンドを実装していないドライブ(主にATA SSDとNVMe)が搭載されています(モデル例:OWC Aura SSDを搭載したMacBookPro11,1、MacBookAir6,1、MacBook9,1、MacBook8,1、MacBookAir7,1)。問題の原因は、必要なコマンドが不足しているドライブのファームウェアレベルにあります。
- これらのドライブを消去対象として選択し、「Purgeレベル」の消去規格(例:NIST 800-88 Purge」または「Blancco SSD Erasure」)を選択すると、ドライブの下(消去ステップの詳細表示画面)のアイコンに「サポート対象外」と表示されます。これは、ドライブが選択した消去規格をサポートしていないことを意味します(選択した消去規格がドライブをサポートしていないということではありません)。
- この問題はBlancco Drive Eraserでは修正できません。理想としては、これらのドライブをPurge消去するには、Apple社が不足しているコマンドを含む(問題のドライブの)更新されたドライブファームウェアが公開する必要があります。
- 当面の間は、Blancco Drive Eraserはこれらのドライブの上書きのみが可能です。これらのドライブを「Aperiodic Random Overwrite」または「HMG Lower Standard」の消去規格で上書きし、100%のベリファイを行うことにより、NISTで定義された「Clearレベル」の消去を達成することができます。
- AppleマシンにはNVMeドライブを搭載しているものがあります。これらは、Blancco Drive Eraser 6.2.0以上のバージョンで上書きすることをお勧めします。 (モデル例:MacBookAir7,1、MacBook8,1 、MacBook9,1)
6.1.2以降のBlancco Drive Eraserでは、新しいAppleマシンに対するサポートが改善されています。しかし、一部のモデルでは、特別な起動パラメーターを使用してソフトウェアを起動する必要があります1,2。
- 一般的な推奨事項として、できれば起動オプション「FLR during startup」を使用してください。別の起動オプションを使用する場合は、「splash」パラメーターが削除されていることを確認してください(存在する場合)。
- この設定でテストに成功したモデル:MacBookAir7,1、MacBookAir7,2、MacBookPro11,1、MacBookPro11,4、MacBookPro11,3
- 「nomodeset」パラメーターがない場合には、追加する必要があるモデルもあります。
- この設定でテストに成功したモデル:MacBookPro13,3
- 「noapic」パラメーターを追加する必要があるモデルもあります。
- この設定でテストに成功したモデル: MacBook8,1、iMac17,1、MacPro6,1、MacBookPro1,2
- キーボード、タッチパッド、またはTouchBarに問題があるモデルの場合は、「intremap=nosid」パラメーターを追加してみてください。
- この設定でテストに成功したモデル:MacBookPro13,3、MacBook9,1
- モデルによっては、パラメーターの組み合わせが必要な場合があります。
- たとえば、iMac17,1では「noapic」を追加し、「splash」と「nomodeset」(存在する場合)の両方を削除する必要があります。
1: Blancco Drive Eraser Configuration Tool 2.2以降でソフトウェアイメージが設定されている場合は、デフォルトの起動パラメーターを追加/削除して自動化できます。これは、以下で説明するように、手動で実行することもできます。
- マシンを起動し、起動オプション(例「FLR during startup」)を選択し、「e」を押してオプションを編集します。
- 矢印キーを使用して、次の文字列の行にカーソルを移動します: "linux /arch/boot/x86_64/vmlinuz img_dev=..."
- 「$iso」の後にカーソルを移動し、引用符を付けずに起動パラメーターを追加または削除します。
- 「Ctrl + X」またはF10キーを押して起動を再開します。
2: 新しいBlancco Drive Eraserのリリース(6.1.2以降)は、これらのマシンで起動するために特別な起動パラメーターは必要ないことに注意してください。新しいBlancco Drive Eraserのリリースを本稼働環境に移行する前に、起動パラメーターをテストして調整してください。