Mobile Diagnostics and Erasureクイックスタートガイド
作成日 | 更新日 | 影響を受けるバージョン | 修正バージョン |
---|---|---|---|
| Mobile Diagnostics and Erasure | N/A |
ソフトウェアダウンロード
はじめに、必要な製品とツールをダウンロードします。必要なソフトウェアはBlancco Management Portal (BMP) のサポートタブからダウンロードできます。
必要なソフトウェア:
- Blancco Mobile Diagnostics and Erasure
- Blancco USB Creator
起動用USBメモリの作成
1. Blancco USB Creator Toolを管理者として実行します。
2. 起動用USBメモリを作成するには、「省略」をクリックします。
3. USBメモリを接続します。
4. 表示されたUSBメモリのリストから、目的のUSBメモリを選んでチェックをオンにします。
5. 「ファイルを追加」をクリックして、USBメモリに書き込みたいISOファイルを選択します。
6. 「USBを作成」をクリックして、書き込みを開始します。
注意: USBメモリはフォーマットされるため、データは失われます。進めるには「作成」をクリックします。
7. 完了後、「完了」ボタンをクリックします。
Blancco Mobile Diagnostics and Erasureのインストール
前提条件
ハードウェア要件および推奨事項:
要件詳細はBlancco Mobile Diagnostics and Erasureユーザーマニュアルをご参照ください (Blancco Management Portalから入手できます) 。
最小 | 推奨 | |
CPU | x64プロセッサ | x64クアッドコアプロセッサ |
RAM | 16 GB | 16+ GB |
ハードドライブ | 20 GB | 100+ GB |
USBポート | USB 2.0互換ポート | PCI Express USBアダプター |
ディスプレイ | 1280 * 1024 | FullHD (1920 * 1080) 以上 |
インターネット | 1Mb/s以上 | 20Mb/s以上の有線接続 |
ファイアウォール要件:
- iOSデバイスの消去にはインターネット接続が必須です。
- ファイアウォールが以下のAppleサーバーをブロックしていないか確認してください:
- itunes.apple.com
- appldnld.apple.com
- appldnld.apple.com.edgesuite.net
- gs.apple.com
- gg.apple.com
- 17.151.36.30
- 17.171.36.30
USB関連要件:
- 外部電源供給のUSBハブ
- ポート毎に500mAの供給が推奨です。
- USBポートに接続されているデバイスすべて (USBメモリ、HASPキー、キーボード、マウス) が電力およびリソースを消費しますのでご注意ください。
- PCI Express USBアダプター
- マザーボード搭載の標準USBアダプターに大量のデバイスを同時処理可能な帯域幅はありません。
- 多くのデバイスを同時処理する場合、PCI Express USBアダプターを使用してください。
- NEC Renesas uPD720201 または uPD720202チップセットのPCI-e USB 3.0アダプターが推奨です。
- PCI-eアダプターカードはマザーボード経由ではなく、PC電源ユニットから電源を供給します。
- USBバス毎に適切な数のデバイスを接続
- USBバス毎に最大20デバイスの接続が推奨です。
- 高品質USBケーブルの使用
- iOSデバイスには「Made for iPod/iPhone/iPad」ロゴのあるApple認証済みケーブルを使用してください。
- AndroidデバイスにはUSB-C仕様に準拠したケーブルを使用してください。USB-C仕様に準拠しないケーブルの場合、デバイスやPCを損傷させる可能性があります。
NFCタグ: 888バイトの記憶域を持つNTAG216が必要です。
インストール
- BMDEがインストールされていないマシンで起動すると、次の画面が表示されます:
- キーボードレイアウトを選択できます。利用可能なキーボードレイアウト示すドロップダウンメニューが開きます:
- インストールウィザードとソフトウェアで使用される言語を選択できます。利用可能な言語を示すドロップダウンメニューが開きます:
- インストールボタンでHDDへのインストールプロセスを開始します。
インストールはスキップボタンはHDDへのインストールをスキップします。ソフトウェアはRAM上で起動し、インストールウィザードはネットワーク設定画面までスキップします (推奨されません) 。
注意: インストールせずにソフトウェアを実行した場合、全てのファイル (巨大なファームウェアイメージを含む) がRAM上に保持されます。実働環境では、インストールオプションで必ずディスク上にソフトウェアをインストールしてください。またブートローダーをインストールすれば次回以降はハードディスクから起動するため、起動速度が向上します。 - どちらのボタンを押しても、使用許諾契約書 (End User License Agreement/EULA) が表示されます。プロセスを進める前に、全ての内容を一読、理解し同意する必要があります。矢印キー、Page Up/Page Downキーまたはマウススクロールでテキストをスクロールします。契約書の最後に到達したら、承諾を押してプロセスを進めます。
拒否ボタンが押されEULAが承諾されないと、最初の画面に戻ります。EULAを承諾しなければソフトウェアを使用できません。 - インストールはHDDにパーティションを作成し、ディスクにブート関連ファイルをインストールします。インストール完了後、全てのユーザーアカウント、設定およびファームウェアイメージはHDDに保存されます。インストールは外付けUSBハードドライブへのインストールをサポートしていませんのでご注意ください。インストールすると、ディスク上の以前のデータは削除されます。
インストールの最初の画面でパーティショニング方法を選択します。自動か手動です。パーティションの最小サイズは20GBです。
自動パーティショニングオプションが推奨です。自動パーティショニングが選択されると、次の画面が表示されます:
BMDEをインストールするディスクを選択しインストールを開始を押します。自動プロセスはディスクを3パーティションに分割します (データ、ドライブおよびスワップ) - インストールが完了すると、次のポップアップが表示されます:
- インストールメディアを取り外し (ソフトウェアがUSBメモリや光学メディアからインストールされた場合) 、シャットダウンまたは再起動を押します。マシンの次回起動時 (再起動または通常起動) インストールウィザードはログイン画面から再開されます。ネットワークが見つからない場合、ネットワーク接続のための設定ウィザードが開始されます。
セットアップウィザード
- BMDEをインストールすると、初回起動時にBlancco BMDEセットアップウィザードが開きます。
最初にワークステーションの種類、言語とキーボードレイアウトを選択します。後で変更も可能です: - タイムゾーン、日付と時刻を設定します:
- 管理者パスワードを設定します:
次に、ライセンス消費のためBlancco Management Portal (BMP) に接続する必要があります。
ユーザーログインプロセス簡略化のため、ユーザー認証情報源の有効化 (チェックを入れる) が推奨です。この場合、BMDEの認証情報はクラウドと同一になります。注意! 「ユーザー認証情報源」にはクラウド固有のユーザーパスワードが必要です。Blancco Management Portal (BMP) で利用可能な「会社IDでログイン」はサポートしません。
認証情報を検証後、BMPの既存ワークフローがチェックされます。同期するかしないかを選択できます。
- 最後に、Wi-Fiを構成します。Appleデバイスを処理するにはWi-Fiが必要です。
- Wi-Fi詳細を入力すれば、セットアップは完了です。再度ウィザードを起動する必要がある場合、BMDE起動時にCtrl + Shiftを押し続けます。
デバイス準備機能の設定
iOSデバイスセットアップ
帯域幅のスケーラビリティ
「最小要件」に記載されている通り、iOSデバイスを処理するにはインターネット接続が必要です。ただし、1つのWi-Fiアクセスポイントに同時接続できるデバイス数には制限があります。「帯域幅のスケーラビリティ」機能を使用すると、手動でのWi-Fi接続設定不要、かつWi-Fiアクセスポイントの容量超過もなくiOSデバイスを処理できます。
帯域幅のスケーラビリティ機能はトラフィックをホストPCのインターネット接続にルーティングします。Wi-Fi遅延は最小限に抑えられ、Appleサーバーとのトラフィックを削減します。
サポート対象デバイス:
- iOS14以上のiPhone
- iPadOS14以上のiPad
この機能はログイン画面 > システム設定 > 管理者設定 > その他の項目から有効化できます。
重要: 「帯域幅のスケーラビリティ」を有効化すると、検査中のデバイスはBMDEステーションと同一ネットワークにアクセスします。セキュリティ上の懸念事項がないか、組織のITチームにご確認ください。
注意: 帯域幅のスケーラビリティを有効化しない場合、従来通りインターネット接続を構成する必要があります。
自動Wi-Fi設定
アクティベート後にWiFiを設定が有効化されると、この設定に入力されたWi-Fi情報でiOSデバイス内のWi-Fi設定が更新されます。次のWi-Fi設定が更新されます:
- SSID – 使用されるSSID。
- パスワード – SSIDに対応したパスワード。
- ステルスSSID – SSIDが匿名かどうかを指定。
- セキュリティ – WPA-PSK、WPA3-PSK、WEPまたはnone (なし) 。
- 設定を削除 – デフォルトでは、検査完了後にWi-Fi設定がデバイスから削除されます。「行わない」が選択されると、設定は削除されません。
追加情報
Androidデバイスセットアップ
Android高速設定での作業手順
この機能により、Androidデバイスの素早いアクティベートと処理に必要なUSBデバッグモードを自動的に有効化できます。
重要事項
Androidデバイス – QR読み取りソフトウェアのインストール
一部のAndroidデバイスでは、QR読み取りソフトウェアのインストールを求めるメッセージが表示されます。
QR読み取りソフトウェアはAndroid OSに組み込まれているため、ホットスポットへの接続は不要です。注意:これは古いAndroidには適用されません。古いAndroidの場合、Wi-Fiに接続してデバイス画面の指示に従いQRコード読み取りアプリケーションをダウンロードする必要があります。
画面の指示に従ってソフトウェアをインストールしてください。
インストール後、使用できます。
Androidバージョン9を搭載したSamsungGalaxyS9SM-G960U1
このデバイスは高速設定–QRコードと互換性がないことが確認されています。
高速設定–QRコードを使用するには、デバイスをAndroidバージョン10にアップデートする必要があります。
Android 13以上のデバイスの場合、「高速設定でプロビジョニング中のみデバイスのディスプレイを常にオンにする」設定でセットアップ中にデバイスのディスプレイを常にオンにできます。
高速設定の設定
高速設定には2つの設定方法があります。
オプション | 説明 | コメント |
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外部Wi-Fiホットスポット | 高速設定は設定内に定義されている確立済みのWi-Fiネットワークを使用します。 Wi-Fiアダプターが1つしかない場合、BMDEステーションは高速設定機能と同じWi-Fiネットワークに接続する必要があります。 | 簡単スタート - 次のような場合に推奨:
|
内蔵WiFiアダプター | 高速設定は定義されたローカルWi-Fiアダプター (内部Wi-FiコンポーネントまたはUSB Wi-Fiアダプター) を使用し、専用のローカルWi-Fiネットワークを作成します。 2つのネットワークデバイスが必要:
| Wi-Fiネットワークが過負荷である場合に推奨 |
オプション1 - 外部Wi-Fiホットスポット
設定 > Android > 高速設定の設定へ進みます。
- 「有効」チェックボックスをオンにします。
- 「Wi-Fiインターフェース」から「外部ホットスポット」を選択します。
- 「Wi-Fiネットワーク名」を入力します
- 「Wi-Fiネットワークパスワード」を入力します
- 設定保存のため「適用」をクリックします。
- 「Webサービスステータス」が実行中であることを確認します。
これで、システムで高速設定のQRコードを使用できます。
オプション2 - 内蔵Wi-Fiアダプター
BMDEステーションはイーサネットケーブルでインターネットに接続されている必要があります。Blancco Management Portal (BMP) からのライセンス参照やレポート送信に必要です。
設定 > Android > 高速設定の設定へ進みます。
- 「有効」チェックボックスをオンにします。
- 「Wi-Fiインターフェース」からWi-Fiアダプターを選択します。
- 「インターネット接続状態」が緑色に点灯し「実行中」が表示されるまで待機します。
- 設定保存のため「適用」をクリックします。
- 「Webサービスステータス」が実行中であることを確認します。
消去設定
iOS消去
設定 > Apple > 消去規格セクションから使用したい消去規格を選択します。
- iOS Smart Reset: デフォルトの消去規格です。デバイスの状態を確認し、デバイスが非アクティブの場合はOSのインストールもなく直ちに消去が完了します。デバイスがアクティブ状態の場合、iOS Factory Resetが実行されます。
- Apple iOS Erasure: 暗号化消去 (Cryptographic Erase) が実行され、プロセスの最後に最新バージョンのOSがインストールされます。
- さらに、全領域を上書きする上書き消去規格も選択できます。これら消去規格はかなりの時間を要することにご注意ください。
Android消去
設定 > Androidの設定 > 消去規格セクションから使用したい消去規格を選択します。
- Android smart reset: このオプションでは、まずデバイスが暗号化されているかどうかをチェックします。暗号化されている場合、ファクトリーリセットが実行されます。暗号化されていない場合、上書き消去規格が実行されます。
- Factory Reset: デバイスの組み込みファクトリーリセットが実行されます。
- 上書き消去規格: デフォルトのAperiodic random overwriteは全領域を上書きします。これら消去規格はFactory Resetに比べかなりの時間を要することにご注意ください。
検査設定
検査項目は設定 > 検査タブから選択できます:
AppleおよびAndroidデバイス用にデフォルトの検査項目セットが用意されています。検査項目セットをカスタマイズしたい場合「新規作成」をクリックします。検査項目セット名を入力し、OKをクリックしてください。
テストは「利用可能なテスト」フィールドから「選択されたテスト」フィールドにドラッグすることで選択されます。