WinPE LUN Eraser のレポートに詳細なハードウェア情報が記載されていない
作成日 | 更新日 | 影響を受けるバージョン | 修正バージョン |
---|---|---|---|
2020-02-13 | 2.3, 2.4 |
問題事象
バージョン2.3以上のWinPE LUN Eraserが生成した消去レポートを見ると、ハードウェアの情報が不足している。
原因
デフォルトでハードウェアレポートが無効になっており、WinPEイメージ作成ツールでもその設定を変更することができない。
解決策
WinPEイメージ作成ツールのboot.wimファイルを変更する。一度変更して保存すると、その後は繰り返し変更する必要はありません。
具体的な手順を以下に示します。
1. WinPE LUNフォルダでPowershellを管理者として開きます。
フォルダのパスは次の通りです。
- 32ビット環境の場合 \WinPE_image_creator_x86_HD\media\sources
- 64ビット環境の場合 \WinPE_image_creator_amd64_HD\media\sources
フォルダ内でPowerShellを管理者として開くには、「ファイル」をクリックし、「Windows PowerShell を開く」の右向き矢印にマウスポインタをのせ、「Windows PowerShell を管理者として開く」をクリックします。
2. 次のコマンドを実行してイメージをマウントします。
Dism /Mount-Wim /WimFile:boot.wim /index:1 /MountDir:C:\mount
続けて、オフラインレジストリを編集するためホストのレジストリへインポートします。
具体的には次のコマンドを実行してオフラインレジストリの「HKLM\Software」ハイブを「OFFLINE」という名前でホストレジストリにインポートします。
reg load HKLM\OFFLINE C:\Mount\Windows\System32\Config\Software
コマンドの結果、ホストレジストリ内に「HKLM\OFFLINE」ハイブが作成されます。
3. 次のコマンドを実行して目的のハードウェアレポートを有効にします。
reg add "HKLM\OFFLINE\Blancco\Blancco XML Reports\Blancco LUN Eraser" /v EnableHardwareReport /t REG_DWORD /d 1
実行後、次の質問が出るので「Yes」と入力しEnterを押します。
「値 EnableHardwareReport は存在します。上書きしますか? (Yes/No)」
成功すると次のメッセージが表示されます。
「この操作を正しく終了しました。」
4. 編集が完了したので一時的に作成したハイブをアンロードするコマンドをPowerShellで実行します。
reg unload HKLM\OFFLINE
コマンドの結果、ホストレジストリから「HKLM\OFFLINE」が削除されます。
5. オフラインイメージの変更を確定させてアンマウントします。
Dism /Unmount-Image /MountDir:C:\mount /Commit
ここで、「/Commit」スイッチがboot.wimファイルへの変更を保存するためのものです。
もし「ファイルが別のプログラムによって開かれている」旨のエラーがPowerShellに表示されたら、Explorer等でマウントフォルダ (C:\mount) を開いていないか確かめてください。
6. 手順は以上です。この後作成したWinPE LUNイメージを使用すればハードウェア詳細がレポートに出力されます。